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ほんとの出会い系ブログ

今まで出会った本をご紹介します。人気の作品や良書と呼ばれる本が多いと思いますので、出会いのきっかけになれば幸いです。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。8

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」第8巻です。修学旅行後の生徒会選挙のエピソードが描かれます。

第7巻の修学旅行の一件で八幡と雪ノ下の間には溝ができてしまい、それがきっかけで八幡は妹の小町とも喧嘩してしまいます。奉仕部でも沈鬱な雰囲気が流れる中、平塚先生が依頼人として城廻先輩と一色いろはを連れてきます。相談の内容は、生徒会長立候補者として承認された一色いろはを当選させたくないというものでした。八幡は自らの応援演説で落選させる案を出しますが、修学旅行と同じ結果になることを察した雪ノ下は反対し、八幡とは別行動することになります。こうして奉仕部は自由参加の部活となってしまいます。

選挙が近づいたある日、八幡は平塚先生に呼び出されて雪ノ下が生徒会長に立候補することを知らされます。文化祭の時のように一人で抱え込んでしまうことを危惧した八幡は、雪ノ下に確認しますが雪ノ下の意志は変わりません。さらに、由比ヶ浜までが立候補すると言い出します。奉仕部がばらばらになってしまいそうになる中、八幡は新たな解決策を模索します。

第8巻の八幡は、修学旅行の出来事が原因で、全体を通していつも以上に陰鬱なイメージです。それは一色の相談事が解決に至った後でも変わりなく、心に引っかかるものがある様子です。それゆえ、最後に由比ヶ浜が八幡を労うシーンは、八幡のそのような心情を思いやるような優しさが表れていて印象的です。

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機動戦士ガンダムUC(10)虹の彼方に(下)

小説版「機動戦士ガンダムUC」の最終巻です。ついにラプラスの箱の謎が明かされ、さらには首相官邸ラプラスの爆破テロの真相やフル・フロンタルの正体も明かされます。宇宙世紀元年に端を発し、100年の節目を目前に控えた宇宙世紀0096年ラプラス戦争までの壮大なストーリーが完結します。

ラプラス・プログラムが示す最終座標であり、始まりの場所でもあるインダストリアル7のコロニービルダー「メガラニカ」にたどり着いたバナージとオードリーは、バナージの曾祖父サイアム・ビストの待つ氷室でついにラプラスの箱の真実を知ることとなります。バナージはサイアム・ビストからラプラスの箱を委ねられますが、メガラニカにフル・フロンタルが侵入したことにより、ラプラスの箱をめぐって再び戦うこととなります。

一方、北米のシャイアン基地では、ビスト財団当主代行のマーサと移民問題評議会のローナン議長によって、ラプラスの箱ごと消し去る「最後の手段」の準備が着々と進められていました。ラプラスの箱を消し去るということはメガラニカ近くのネェル・アーガマも巻き込まれることを意味し、その危機を察知したロンド・ベル司令のブライトは、計画を阻止するために更迭中にも関わらずシャイアン基地に向かいます。

小説版の最終巻はアニメ版 episode 7 と同等のストーリーですが、特にモビルスーツの戦闘シーンが大きく異なります。

ラプラスの箱をめぐる、宇宙世紀を振り返るようなストーリーは多くのガンダムファンが楽しめます。特に小説版はアニメ版では省略されたエピソードや登場人物の会話が描かれているため、アニメ版を視聴した方にもおすすめです。

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天と地の守り人〈第3部〉新ヨゴ皇国編

天と地の守り人〈第3部〉新ヨゴ皇国編 (新潮文庫)

天と地の守り人〈第3部〉新ヨゴ皇国編 (新潮文庫)

守り人シリーズ最終巻の「天と地の守り人」第3部新ヨゴ皇国編です。全10巻に渡る壮大な守り人シリーズがついに完結します。

チャグムと別れて一足先に新ヨゴ皇国に戻ったバルサは、タンダがタルシュ軍と戦うための草兵として送られたことを知り、戦場であるタラノ平野に向かいます。一方タンダは、新ヨゴ皇国よりも高度な軍事力を持つタルシュ軍との緒戦を迎え、否応なく戦の中に巻き込まれていきます。

カンバル王国とロタ王国の同盟を果たしたチャグムは、それぞれの国から一万五千ずつの兵士を率いて新ヨゴ皇国に入ります。第7巻「蒼路の旅人」で海へ飛び込んでから長く険しい旅の末、ついに新ヨゴ皇国へ帰還したチャグムでしたが、目の前に広がっていた光景は無残に焼かれた街や、砦に横たわる兵士たちの死体の山でした。それでもチャグムは自らを奮い起たせ、初陣に臨みます。

タルシュ帝国の侵攻と時を同じくして、ナユグに春が到来した影響で川が氾濫することを察知した呪術師トロガイは、危険を村々に知らせるために命をかけた大呪術「金の蜘蛛」を行います。星読博士のシュガもまた、国の存亡にかかわる災害と戦争を前に、帝を弑いてでも新ヨゴ皇国を存続させようとタルシュの内通者とともに計画を立てます。

それぞれの登場人物が苦難を乗り越えるために全力を尽くす姿は読んでいて胸を熱くします。戦場の描写も生々しく、タンダの不安や恐怖、チャグムの緊迫感が伝わってくるようです。特にタンダには衝撃的な出来事が待っています。個性的で魅力的な登場人物たちに加え、文化や政治が異なる国々が互いの利害を絡み合わせて進むストーリーは、まさに守り人シリーズの集大成といった内容です。

なお、「精霊の守り人」は2016年にNHKで実写ドラマ化されます。放送前に原作である本シリーズをぜひおすすめしたいと思います。

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氷菓

氷菓 (角川文庫)

氷菓 (角川文庫)

第五回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞した、米澤穂信さんのデビュー作品です。2012年にはアニメ化されました。

省エネ主義の高校生の折木奉太郎は、海外を旅する姉からの手紙がきっかけで、かつて姉が所属し、今は部員がいない廃部寸前の古典部に入部することにします。さっそく自分一人のはずの部室に鍵を開けて入った奉太郎でしたが、部室にはすでに「一身上の都合」で入部したという千反田えるがいました。千反田は自分が部室に入った後に鍵がかかっていたことに疑問を持ちます。奉太郎は気が進まないながらも千反田の迫力に負けて疑問を解決しようと試みます。

1ヶ月後、千反田は文化祭で古典部の文集を出すと言い出します。参考として古典部が過去に作成した文集のバックナンバーを図書室に探しに行きますが、そこで旧友の福部里志伊原摩耶花からある本の不自然な貸し出し記録の話を聞きます。これに興味を持った千反田はまたしても奉太郎を巻き込み、奉太郎はその不自然な貸し出し記録の謎についてある答えを導き出します。

このような奉太郎の特技を目の当たりにした千反田は、ある日、奉太郎を呼び出して自分が古典部に入部した理由を打ち明けます。それは33年前、古典部に所属していた千反田の伯父に関係することでした。福部里志伊原摩耶花を含めた古典部の4人は、自分たちなりの推理で33年前の謎に迫ります。

本作品では凄惨な事件が起きるわけでもなく、犯人が緻密なトリックを仕掛けるわけでもありません。日常の、しかも高校の中で起きた普通なら通り過ぎてしまうような小さな出来事、解けなくたって誰も困らないような些細な謎が解かれていくところに、日常がちょっとだけ彩られるような心地よさを感じます。ぜひ古典部の4人とともに33年前の出来事と「氷菓」というタイトルの由来を確かめてみてください。

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やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7.5

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」第7.5巻です。7巻と8巻の間のエピソードというわけではなく、時系列は様々な短編集です。次のようなエピソードが収録されています。

  • 「こちらとしても彼ら彼女らの行く末に幸多からんことを願わざるを得ない。」
    ゲームに同梱されたOVAの小説版です。平塚先生から奉仕部へ、タウン誌の記事を作成してほしいという依頼が入ります。記事の内容は「若者の結婚特集」ですが、平塚先生を含め参考になるような知識も経験も奉仕部には無いため、アンケートとコラムという構成で記事を作ることになります。そしてなりゆきで呼んだ小町を含め、なぜか嫁度対決という展開へ。OVAならではのサービスエピソードといった内容です。

  • 比企谷小町の計略」
    イベント限定のドラマCDの小説版です。第3巻の由比ヶ浜の誕生日会直後のエピソードとなっており、みんなでゲームセンターで遊ぶという内容です。

  • 「未だ、彼らは帰るべき場所を知らない。」
    第7.5巻のオリジナルエピソードです。梅雨明けの時期、奉仕部の部室に柔道部が訪れます。相談内容は、スポーツ推薦で大学に入ったOBが来るようになってから、退部希望者が多いということでした。そこで奉仕部は、新入部員の獲得とOB対策を兼ねて柔道大会を開くことを考えます。八幡も大会に参加し、体を張って解決を試みます。

上記のエピソードの間に、第6巻の店頭特典である以下の4種類のショートストーリーが挿入されています。

  • 「やはり比企谷八幡のおふくろの味はまちがっている。」
  • 「もちろん、比企谷八幡の優しさは捻くれている。」
  • 「思いのほか、比企谷八幡の勉強方法はまちがっていない。」
  • 「それでも比企谷八幡のポジティブシンキングは歪みきっている。」

短編集なのでテンポよく読み進められます。特典や限定版エピソードを多数収録した巻なので、本シリーズの中でもそろえておきたい1冊です。

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機動戦士ガンダムUC(9)虹の彼方に(上)

小説版「機動戦士ガンダムUC」の第9巻です。小説版最終エピソードである「虹の彼方に」は上下巻に分かれており、第9巻は上巻、最終巻の第10巻が下巻です。

ラプラス・プログラムが示す最終座標と思われる場所は、始まりの場所であるインダストリアル7でした。ネェル・アーガマと袖付きはそれぞれ先を争ってインダストリアル7を目指しますが、ネェル・アーガマの前には袖付きの主力艦隊が待ち構えていました。袖付きには旧式のモビルスーツが多いことや、ネェル・アーガマにはユニコーンガンダムガランシェール隊のモビルスーツ、特にクシャトリアが出撃できることを考慮しても、そのモビルスーツの兵力差は10倍以上という圧倒的な差です。それにも関わらず、正面から向かわざるを得ないネェル・アーガマにとってはまさに最大の山場と言えるでしょう。

一方、アルベルトが差し向けたリディの乗るバンシィによってラプラスの箱の秘密が守られる可能性はあるものの、ビスト財団当主代行のマーサは移民問題評議会のローナン議長に一時的に手を組むことを提案し、ラプラスの箱がネェル・アーガマや袖付きに奪われるくらいなら、箱ごと消し去るという「最後の手段」の準備を進めます。

第9巻の見せ場はなんといってもネェル・アーガマと袖付きの最後の大規模戦闘です。その中には、アニメ版では描かれなかった次のようなシーンが含まれます。

また、アニメ版でも非常に印象的だったネェル・アーガマの楯となるマリーダのシーンも第9巻に含まれています。

次はいよいよ全10巻に渡って描かれた壮大なストーリーの完結巻となります。

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天と地の守り人〈第2部〉カンバル王国編

天と地の守り人〈第2部〉カンバル王国編 (新潮文庫)

天と地の守り人〈第2部〉カンバル王国編 (新潮文庫)

守り人シリーズ第9巻の「天と地の守り人」第2部カンバル王国編です。チャグムはタルシュ帝国の侵攻に備え、カンバル王国とロタ王国の同盟を仲介するために奔走します。

ついにロタ王国で再会を果たしたバルサとチャグムは、タルシュ帝国の刺客から逃れながらカンバル王国との国境へ向かいます。途中、知り合いの護衛士ゴルと共に商人の家族を盗賊の襲撃から守りつつ国境の砦を抜けた二人でしたが、直後にまたしてもタルシュの刺客に襲われてしまいます。そこへシハナ率いるカシャル(猟犬)が現れ、助けられた二人はそのままカシャルの夜営地に案内されます。シハナは、ロタ王国のイーハン王子からチャグムを守るように命じられていたのでした。

国境を越えてようやくカンバル王国の王都へ着いたバルサとチャグムでしたが、すでにカンバル王国の中枢にまでタルシュ帝国の触手は伸びており、二人は再び危機を迎えてしまいます。さらに、もうひとつの重なる世界であるノユークに春が訪れたことによる、災害の予兆も徐々に表れてきていました。

第1部ロタ王国編でも、今回の第2部カンバル王国編でも、「闇の守り人」や「神の守り人」で出会った人物や場所が登場します。あたかもそれらが布石だったかのような、集大成のようなストーリーが読んでいて胸を踊らせます。また、出会った頃より心も身体もたくましくなったチャグムとバルサの旅は、親子のようでもあり、戦友のようでもあり、時には恋人のようでもあり、固い絆で結ばれているのが様々な場面で垣間見えるのが印象的です。

次はいよいよ「天と地の守り人」3部作の完結編にして10巻におよぶ壮大な守り人シリーズの完結編です。

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