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ほんとの出会い系ブログ

今まで出会った本をご紹介します。人気の作品や良書と呼ばれる本が多いと思いますので、出会いのきっかけになれば幸いです。

氷菓

氷菓 (角川文庫)

氷菓 (角川文庫)

第五回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞した、米澤穂信さんのデビュー作品です。2012年にはアニメ化されました。

省エネ主義の高校生の折木奉太郎は、海外を旅する姉からの手紙がきっかけで、かつて姉が所属し、今は部員がいない廃部寸前の古典部に入部することにします。さっそく自分一人のはずの部室に鍵を開けて入った奉太郎でしたが、部室にはすでに「一身上の都合」で入部したという千反田えるがいました。千反田は自分が部室に入った後に鍵がかかっていたことに疑問を持ちます。奉太郎は気が進まないながらも千反田の迫力に負けて疑問を解決しようと試みます。

1ヶ月後、千反田は文化祭で古典部の文集を出すと言い出します。参考として古典部が過去に作成した文集のバックナンバーを図書室に探しに行きますが、そこで旧友の福部里志伊原摩耶花からある本の不自然な貸し出し記録の話を聞きます。これに興味を持った千反田はまたしても奉太郎を巻き込み、奉太郎はその不自然な貸し出し記録の謎についてある答えを導き出します。

このような奉太郎の特技を目の当たりにした千反田は、ある日、奉太郎を呼び出して自分が古典部に入部した理由を打ち明けます。それは33年前、古典部に所属していた千反田の伯父に関係することでした。福部里志伊原摩耶花を含めた古典部の4人は、自分たちなりの推理で33年前の謎に迫ります。

本作品では凄惨な事件が起きるわけでもなく、犯人が緻密なトリックを仕掛けるわけでもありません。日常の、しかも高校の中で起きた普通なら通り過ぎてしまうような小さな出来事、解けなくたって誰も困らないような些細な謎が解かれていくところに、日常がちょっとだけ彩られるような心地よさを感じます。ぜひ古典部の4人とともに33年前の出来事と「氷菓」というタイトルの由来を確かめてみてください。

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