ウェブオペレーション
ウェブオペレーション ―サイト運用管理の実践テクニック (THEORY/IN/PRACTICE)
- 作者: John Allspaw,Jesse Robbins,角征典
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2011/05/14
- メディア: 大型本
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ウェブアプリケーションの構築には様々な種類のサーバや、プログラミング技術、知識を必要とします。また、リリース後は停止せずに稼働し続けることを求められることが多いため、監視やバックアップなど、運用時に必要な技術や知識も多岐にわたります。本書は、これらの広範囲な「ウェブオペレーション」について全18章で構成されたエッセイです。なお、原書は全17章ですが、日本語訳版の本書では第18章にクックパッドの事例が追加されています。
以下にいくつかの章を紹介します。
- 第2章 Picnikにおけるクラウドコンピューティングの利用とその教訓
Amazon Web Services を利用したアプリケーションの事例です。クラウドが適している場面と適していない場面を説明します。 - 第4章 継続的デプロイ
ソフトウェアは小さな単位を継続的にデプロイすべきという観点で、その理由と手順を説明します。また、継続的デプロイを成功させるためのカギとして継続的統合(継続的インテグレーション、CI)にも言及します。 - 第5章 コードとしてのインフラ
インフラをコードのように構築するメリットと手順を説明します。 - 第10章 開発と運用の協力と連携
ウェブアプリケーションの開発チームと運用チームを分割しないことのメリットを説明します。ここでも小さな単位を頻繁にデプロイすることが推奨されます。 - 第15章 非リレーショナルデータベース
本書にはリレーショナルデータベースの章もあるのですが、第15章はいわゆるNoSQLについて説明します。NoSQLデータベースをいくつかに分類し、それぞれの具体的なプロダクトを紹介します。
このように、ウェブアプリケーションの開発者であればおなじみの、クラウド、CI、Infrastructure as Code、DevOps、NoSQLなどについてひと通り触れています。エッセイなので内容は広く浅くといった感じで読みやすく、開発者はもちろんのこと、インフラ、品質管理、マネージャなど、ウェブアプリケーションを提供する側のすべての人に読んでほしい一冊です。