天と地の守り人〈第1部〉ロタ王国編
- 作者: 上橋菜穂子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/05/28
- メディア: 文庫
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守り人シリーズ第8巻の「天と地の守り人」第1部ロタ王国編です。「天と地の守り人」は全3部構成で、前巻の「蒼路の旅人」の続きです。
「蒼路の旅人」ではサンガル王国へ侵攻した強大な軍事力を持つタルシュ帝国ですが、その触手はついに新ヨゴ皇国にも伸びていきます。タルシュ帝国から枝国になるよう迫られた新ヨゴ皇国は鎖国を宣言し、隣国のサンガル王国、ロタ王国、カンバル王国との国境を封鎖してしまいます。そんな中バルサは、ひそかに商人などの国境越えを助ける仕事を請け負っていました。
ある日、バルサは国境越えの途中で新ヨゴ皇国の元海軍上級海士のオルと出会い、新ヨゴ皇国の狩人ジンからの手紙を受け取ります。それは、チャグムを助けるためにロタ王国へ向かってほしいという依頼でした。バルサは、チャグムが旅費として持っていたという宝石を手掛かりに、ロタ王国のツーラム港へ向かいます。
一方、新ヨゴ皇国ではチャグムは死んだことになっており、シュガの立場は危ういものとなっていました。また、迫りくるタルシュ帝国の侵攻に備えて草兵が駆り出され、その中にはタンダも含まれていました。さらには新ヨゴ皇国の内部に、タルシュ帝国への内通者がいたのです。
守り人シリーズにてこれまで登場した国々を巻き込んで、壮大な物語がついにこの3部作で完結します。チャグムを探すバルサ、戦場に駆り出されたタンダ、チャグムがいないまま新ヨゴ皇国が生き延びる道を模索するシュガ、ロタ王国編は彼らがこれから直面する危機を予感させます。